新作映画『AVA/エヴァ』観てきました!
もちろんエヴァンゲリオンとは1ミリも関係ございません。
実は結構期待してたんですけど、全然良くなかったのでそんな感じの感想になります!
『AVA/エヴァ』の概要
「ゼロ・ダーク・サーティ」「女神の見えざる手」のジェシカ・チャステインが組織に刃向かう暗殺者を演じたアクション。完璧な容姿と知性、圧倒的な戦闘能力を持つ暗殺者エヴァ。彼女は完璧に任務をこなしながらも常に「なぜ標的たちは殺されるのだろうか」と自問自答を繰り返していた。ある日、エヴァは極秘の潜入任務に臨むが、組織から事前に与えられていた情報の誤りから、エヴァの正体に気づいた敵との銃撃戦へと突入してしまう。なんとか生き延びたエヴァは、自分を陥れようとしている存在を疑い、次第に組織に対して激しい不信感を抱くようになる。組織にとって危険因子となった彼女を始末しようとする殺し屋サイモンの魔の手がエヴァに迫っていた。エヴァ役をチャステインが演じるほか、ジョン・マルコビッチ、コリン・ファレルらが脇を固める。監督は、チャステインがアカデミー助演女優賞にノミネートされた「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のテイト・テイラー。
2020年製作/97分/PG12/アメリカ
引用元:映画.com
原題:Ava
配給:クロックワークス
監督:テイト・テイラー
製作:ニコラス・シャルティエ、ドミニク・ラスタム、ジェシカ・チャステイン、ケリー・カーマイケル
製作総指揮:ジョナサン・デクター、エリカ・ハンプソン、ジョン・ノリス
脚本:マシュー・ニュートン
撮影:スティーブン・ゴールドブラット
美術:モリー・ヒューズ
衣装:ミーガン・コーツ
編集:ザック・ステーンバーグ
音楽:ベアー・マクレアリー
音楽監修:リンダ・コーエン
出演:ジェシカ・チャステイン、ジョン・マルコビッチ、コモン、ジーナ・デイビス、コリン・ファレル、ヨアン・グリフィズ、ジョアン・チェン
予告編はこちら↓
個人的評価:25点
ここから感想文(ネタバレ注意!)
『AVA/エヴァ』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!
テイト・テイラー監督
今作の監督、テイト・テイラーの過去作全4作を観て、「めちゃくちゃ面白くなりそうなポテンシャルを持った作品を、普通ぐらいの面白さにまとめる」といった印象を持っていたんですけど、今回は普通に面白くなかったです。
特に監督デビュー作の『ヘルプ~心がつなぐストーリー~』(これはめちゃくちゃ好き)での、ジェシカ・チャステインの意外過ぎる起用の仕方がばっちりハマっていたこともあって、そのジェシカ・チャステイン主演でしかも暗殺者の話なんてことになれば、それはもう今回もまためちゃくちゃ期待しまくって映画館に足を運んだんですけど・・・
見事すぎるほどに期待を裏切ってくれましたよ。
思いつく限りダメだったところを書き出します
ザックリとストーリーを説明すると、謎の組織に雇われている凄腕暗殺者エヴァ(ジェシカ・チャステイン)が、組織に裏切られ逆に命を狙われる。
って話です。
似たような映画はいくらでも観たことあるし、どちらかというと個人的にそういう映画は好きだしどれも面白かったし、こういうジャンルの映画ってある程度の面白さは確保されているものだと思っていたんだけれども全然そんなことないんですね。
とにかく何がどう面白くなかったのか、あまりにも多すぎるので思いつくままに書いていきます。
まず、エヴァは標的を殺すときに「なぜ殺されるのか?どんな悪いことをしたのか?」ってことを殺す相手に聞く癖があるんですよね。
そもそも何でそんなことを聞くようになったのかも説明してくれないし、相手が答えても答えなくてもどっちにしろ殺してるという。
で、この標的を殺す間際に話しかける行為が問題視されて組織に裏切られることになるんだけど、一体何が問題なの?
だって標的に近づくために普通に話しかけてるんだから殺す間際に話そうが何だろうが、最終的にちゃんと殺してるんだから問題ないのでは?
どうやら数年前にこの殺し間際の話しかけが原因で何かやらかしてるっぽいんだけど、この映画、絶対説明しておいた方が良いことはなぜかことごとく説明してくれないので、結局何をやらかしたのかが分からないので、なぜ組織がそのことに対して必要以上に過敏になってるのかという、話の軸の部分が全然分からないし、しっくりこないし納得できないのです。
次に、組織から追われる話とは全く関係ない、妹の婚約者の借金の話。
コモン演じる妹の婚約者(エヴァの元カレでもある)が、ギャンブル依存症で恐い組織(エヴァの組織とはまた別)からしこたま借金してるんです。
その問題をどうするのかって話(日常パート)と、エヴァが組織に命を狙われてる話と、2つの話がなんか無理くり中途半端に絡ませつつ進んでいくので、「あれ?さっきまでエヴァ命狙われてたはずなのに、なんか普通の日常過ごしてるんだけど」みたいなことが延々繰り返されるから緊迫感がまるで無い。
さらにそこにエヴァのアルコール依存と薬物依存の話もこれまた中途半端に絡んでくる上に、エヴァが妹の婚約者とヨリを戻そうとするみたいなクソしょうもなく薄っぺらすぎる取って付けたような展開まで入れてくるという、とにかくいろんな要素入れてるけどどれも中途半端で、観てて単純に面白くない話が最後までずっと続いていくんです。
他にもいろいろとクソみたいな箇所は多々あるんですけど、極めつけはラストへ向かう一連の流れ。
エヴァの師匠でもあるデューク(マルコヴィッチ)が、組織のボスであるサイモン(コリン・ファレル)に殺されて、それをサイモンから直接知らされたエヴァはブチギレ。
最後の最後、いよいよ大復讐劇が始まる!とか思ってたら、その足で妹の婚約者(元カレ)の元へ行き、先程書いたヨリを戻してどこかへ逃げようみたいなことを言い出す謎過ぎて驚く展開に。
そしたら妹に子供ができたって伝えられて、自暴自棄になってこれまで断っていた酒を飲んでしまうという。
この時点でデュークのこととかもう完全に忘れ去られています。
挙句の果てには酔っぱらってホテルの部屋でケタケタ笑っているエヴァのもとへ、なぜかラスボスであるサイモンがご親切にもわざわざご丁寧に向こうから訪ねてきてくれるという、めちゃくちゃ受動的な最終バトルへ。
でこの最終バトルも両者痛み分けみたいな感じで、なんか急にサイモンが「次回持ち越しな!」みたいな感じになって立ち去るというこれも謎過ぎる展開。
そしてこのタイミングで突如エヴァにスイッチが入って、ホテルを去っていくサイモンを追いかけ始めるんですけど、「サイモン歩いてきたんか!」と誰もがツッコみたくなるのもそうだし、追いかけてくるエヴァに気づいたサイモンが「えぇー?!追いかけてくんの?」みたいな表情で逃げるのと言い、こんな間抜けで緊張感の欠片もないラストないでしょ!
そんで最後の最後、銃をこめかみに突きつけ「あと5秒」とか言ってカウント1で撃つという、ただそういうのやりたいだけで何の意味もない決着の付け方と言い、ラストに向かう一連の流れがとにかく酷すぎる!
総評
他にも、暗殺者のはずなのにやたらとランニングしてて目立つとか、アクションシーンとかも全然よくなかったり、家族との話も全く深みがないとか、散々アルコール依存の話を思わせぶりにしといたくせに酒飲んでもケタケタ笑うぐらいで特に影響ない、とかとか悪いところが多すぎるというか、良いところが1個もない!
って感じでした。
そんでもって妹の婚約者は、間違いなくまたギャンブルやるよ!
そっちは何にも解決されてないからね!
どうしてこんなことになっちゃったの?!ってぐらいに、近年稀にみるクソ映画であると断言して終わりにします。
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