スペイン映画『グレイハウンド』ネタバレあり感想|命を大事にしない人たちはキライ!

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グレイハウンド 2021年に観た旧作
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U-NEXTで配信中の映画『グレイハウンド』を観ました。

実話をもとにしたスペインの戦争映画の感想です!

 

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『グレイハウンド』の概要

2012年8月、戦況の続くアフガニスタン奥地。この地でスペイン軍レスキュー部隊として救出活動に従事するバレラ大尉(アリアドナ・ヒル)と相棒のトレス大尉(ロベルト・アラモ)率いる隊員たち。彼らは、パトロール中に攻撃を受けたスペイン・米国共同部隊(コードネーム・グレイハウンド)の米国兵を救出する際に、搭乗した救助ヘリ・スーパーピューマが事故に遭い不時着、そのまま立ち往生してしまう。そこはタリバン系武装ゲリラ支配地域のど真ん中。彼らにとっては、不時着したヘリを爆破廃棄、新たに要請したヘリで隊員たちを撤退させるという通常任務に思われた。しかしヘリを敵地に廃棄したとなればゲリラの勝利として宣伝されてしまう。そのことを恐れたスペイン軍司令部は、破損したヘリの同時回収という超難題の指令を下す。与えられた猶予はたったの一晩。夜の闇が深まる中、ヘリの周囲には多数のゲリラが集結しだし、現場は地獄と化す。

引用元:Amazon.co.jp

監督:アドルフォ・マルティネス・ペレス
製作総指揮:ハビエル・ロペス・ブランコ
脚本:ルイス・アランス、アンドレス・M・コッペルル
撮影:アルフレド・マヨ
音楽:ロケ・バニョス

出演:アリアドナ・ヒル、ロベルト・アラモ、イングリッド・ガルシア・ヨンソン

 

予告編はこちら↓

 

個人的評価:45点

 

ここから感想文(ネタバレ注意!)

『グレイハウンド』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!

 

ヘリ横転

2012年アフガニスタン。
スペイン軍で衛生兵として従事するバレラ大尉。

パトロール中に襲撃されて負傷したグレイハウンド(スペイン・アメリカ共同部隊)の兵士を救出するためにヘリに搭乗。
現場に到着して救助ヘリが着陸しようとするも地盤が緩く(砂地のため)まさかのヘリが横転。

この横転が何とも地味でして・・・。
この映画の肝となるところが地味なだけあって、この後も戦争映画としては何とも地味過ぎる展開が続いていくんです。
事実に基づいて作ってるのは分かるんですけど、映画としては地味過ぎる!

 

ヘリが横転した現場はタリバン武装ゲリラが支配する激戦地。
バレラ大尉率いるレスキュー部隊もその地に取り残されてしまう。

本部はグレイハウンド+レスキュー部隊の救出に加えて、救助ヘリの回収を指令する。
その場にヘリを廃棄すると、ゲリラ部隊に敗れたという画像が世界中に配信されて宣伝されるのを防ぐためだとか。
実際そうなのかもしれないけど、その辺もなんともみみっちい。

 

そんなこんなで立往生していると、1人の現地の青年がグレイハウンドの様子を見に来る。
グレイハウンドを率いるコンテ中尉は狙撃命令を下さなかったが、案の定その青年はゲリラの一員でグレイハウンドの居場所を把握されてしまうのでした。

 

ゲリラ部隊来襲

本部での救助ヘリ救出作戦会議。
ホワイトボードを前に会議してるんですけど、これがまぁ間抜けすぎてバカっぽい。
こんな人たちに任せて大丈夫なのか・・・

ヘリ回収に向けて、ヘリの重量軽減作業とかなんだりしていると、夜中にゲリラ部隊が襲撃。
ゲリラ部隊の不気味な感じとグレイハウンドの右往左往っぷりとか、ここは普通に面白い!
けど時折中東っぽい音楽挟み込むあの演出は何なのさ。

なんとかゲリラ部隊を撤退させたグレイハウンド。

この状況下で、バレラ大尉の相棒トレラ大尉のどうでもいい離婚話のくだりが。
どうやらトレラの奥さんはバレラの妹っぽい。
そんでもってバレラとトレラはお互い気があるっぽい。
けどこの要素いるか??
結局このどうでもいい恋愛模様はこのあと全く触れられないし。

トレス役のロベルト・アラモ、前回観た『ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件』ではめちゃくちゃ良い味出しまくりだったのに、この映画だと戦争中に色恋に現を抜かすただの助平ジジイですね。

 

これがほんとのアンチカタルシス!なのか・・・?

物語は盛り上がりに欠けたまま、いよいよヘリ回収作戦実行へ。

現地ではグレイハウンドvsタリバン武装ゲリラの最終決戦。
最終決戦を前にコンテ中尉が部隊の兵士に向けて「戦死の精神」とかいう物騒な信念とやらを唱和するのだが・・・

これがまぁ酷いというか、スペインってこういう国なの?!という驚きが。
要約すると「戦死こそが栄誉。死は恐くない。恐いのは臆病者のまま死ぬこと。」みたいな大変勇ましいお言葉で。
この直後に「アラーは偉大なり!」と絶叫しながら襲い掛かってくるタリバンゲリラと何が違うというのか。
物凄く感動的なシーンにしようとしてるのは目に見えて分かるんだけど、ここまででコンテ中尉に何一つ敬意を持てるような要素が無かったために、「この人、急に何言っちゃってるの?」って感じで冷めちゃいました。
にもかかわらず、その言葉で勇ましく立ち上がる兵士たち。
どんどん置いてけぼりにされちゃいます。

しかも、そんだけ勇ましいことを言っておきながら、その後の戦いっぷりは別に昨夜の戦い方と大して変わりがないという微妙なものに。
しかも窮地に陥るところで味方のヘリが応戦してくれるという、結局武力にモノを言わせて解決!みたいな展開も何だかなぁ。
まったくカタルシスがありやせん!

そんでもって肝心のヘリの回収。
砂埃が立ちすぎて回収できず。
しょーもない作戦会議してるからこうなるんだよ!!

で、ヘリ回収を諦めかけたその時。
銃の2脚を折りたたむのを見てハッと閃くのでした。
「ロープ2つを繋げば長くなるから地面から離れて砂埃も立たなくなる!」と。

まず2脚を畳むところを見て何故そう思いつくのか謎。
「閃いた!」って顔の演技が滑稽。
興奮しまくって地面に絵をかいて説明するが、そんな単純な話、言葉で説明すれば十分事足りる。

そんな感じでヘリを無事回収。
その後、全く何の盛り上がりもないゲリラによるトラック横づけで道封鎖のくだりも、またもやあっさり味方のヘリが爆撃で解決。

なんのカタルシスもなく映画は終わっていくのでした・・・

 

総評

結局は登場人物誰にも愛着を持てなかったのが敗因かと!
題材が地味な気もするけど、それでももっと面白く出来たでしょ!

コンテ中尉の横にいる軍曹とタリバンの仲間扱いされた兵士のわだかまりも解決されないままだし、新人衛生兵の成長みたいなのも大して描かれないし。

どれだけ史実に忠実に描いたのか分からないけど、映画なんだからもっと盛り上がりポイントを作ってくれても良かったのでは、と小言を言いたくなってしまう映画でしたよ。

 

そんな何とも微妙な映画『グレイハウンド』はU-NEXTで配信中ですので是非~↓



 

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コメント

  1. かなや より:

    軍事に詳しくない平和ボケ国家の人間が見りゃ、こういう感想にもなるか(笑)
    まあ確かに、色恋沙汰はいらんかったがな。

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