映画『EVA<エヴァ>』ネタバレあり感想|ジモがアイアンマンみたいなことをしている映画

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EVA<エヴァ> 2021年に観た旧作
(C)2011 Escandalo Films / Instituto Bunuel-Iberautor / Ran Entertainment
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U-NEXTで配信中の映画『EVA<エヴァ>』を観ました。

全てにおいて中途半端なSF映画でしたので、そんな感じの感想を書いていきますよ!

 

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『EVA<エヴァ>』の概要

スペインの新鋭キケ・マイヨ監督が手がけ、2012年ゴヤ賞で新人監督賞ほか3部門を受賞したSFファンタジードラマ。2041年、ロボット科学者のアレックスは少年型アンドロイドの開発に着手する。かつての恋人で、いまは兄の妻となったラナの一人娘、エヴァをモデルにアンドロイド作りを進めるアレックスだったが、アレックスとエヴァの間には、ある共通の秘密があった……。アレックス役は「グッバイ、レーニン!」のダニエル・ブリュール。2012年・第9回ラテンビート映画祭で上映。特集上映「“シッチェス映画祭”ファンタスティック・セレクション」にて劇場初公開。

2011年製作/94分/G/スペイン
原題:Eva
配給:松竹

引用元:映画.com

監督:キケ・マイヨ

出演:クラウディア・ベガ、ダニエル・ブリュール、ルイス・オマール、アルベルト・アンマン、マルタ・エトゥラ

 

予告編はこちら↓

 

個人的評価:67点

 

ここから感想文(ネタバレ注意!)

『EVA<エヴァ>』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!

 

アレックスとエヴァ

エヴァ
(C)2011 Escandalo Films / Instituto Bunuel-Iberautor / Ran Entertainment

雪山で崖にぶら下がる女性、悲鳴とともに落下。
そして雪山を駆け降りる少女。
少女がふもとの小屋に辿り着くと中から出てきたのはジモ・・・改めアレックス(ダニエル・ブリュール)。

なんとも面白そうな幕開けの本作。

この映画の主人公アレックスはロボット科学者。
相当優秀らしいが、研究をほっぽり出して地元を出て行く。
そして10年後、再び地元に呼び戻されたアレックスはもう一度ロボットの研究を始めます。

大学の恩師はアレックスが地元を離れて以降もアレックスの研究を進めていたらしく、自律型アンドロイドというぱっと見まんま人間の子供なアンドロイドを製作中。
あとは感情面での課題をクリアすれば完成らしい。

課題をクリアするためにはモデルとなる子供が必要らしく、下校途中の小学生を観察するアレックス。
もはや変質者。
とか思ってたら、目星をつけた少女エヴァに「変質者」と言われてしまう始末。
いいモデルを見つけて相当嬉しかったのか、ニヤニヤしながらエヴァをスマホで撮影するアレックス。
完全に変質者。
「この映画大丈夫かよ」と不安になってくる。

 

中途半端な展開

アレックス
(C)2011 Escandalo Films / Instituto Bunuel-Iberautor / Ran Entertainment

アレックスには兄がおり、なんとその兄の奥さんはアレックスの元カノという何とも複雑な関係。
しかもアレックスも元カノも、お互いまだ気がありそうな感じ。

さらにややこしいことに、さきほど発見したモデル候補の少女エヴァは、あろうことか兄貴と元カノの子供という!

ちなみに映画冒頭で崖から落ちたのは元カノで、雪山を駆け降りる少女はエヴァ。
ということはこの映画、最終的によくないことになるってこと!

この時点で「どんなよくないことが起こるのかしらん」とワクワクしながら観ています。

今のところ考えられるよくない事態は、

・アレックスが試験用に使っているアンドロイドが自我を持って周囲の人間を惨殺(とにかくこの試験用アンドロイドが薄気味悪い!)

・お手伝いアンドロイド・マックスがアレックスに反逆して周囲の人間を惨殺(図体デカくて怖い!)

・アレックスの兄が、嫁とアレックスとの関係に気づいて嫉妬の鬼となり周囲の人間を惨殺(嘘くさい笑顔!)

こんなところを予想してたんですけど、結局どれも当たらず。
というか中途半端に当たってはいるんだけど。

試験用アンドロイドは怒りの感情が爆発して「のみ」を投げつけて、「おぉ!来たか!」と思わせておきながら、そこで機能停止されてお役御免。
以降一切出てきません。

お手伝いアンドロイド・マックスは最初から最後まで終始イイ奴。

アレックス兄は、2人の関係に気づいて嫉妬の鬼となるが、科学者同士のなんともへっぴり腰な揉み合いを見せるだけ。

どれも中途半端。

結局、映画冒頭の悲惨な出来事は、親密になったアレックスと元カノがエヴァの出生の秘密を話しているのをエヴァが聞いてしまったことから始まります。

「あぁ、エヴァは実は2人の子供なんだね」なんて思ってたら、実はエヴァはアンドロイドだったのです!!
真実を知ってしまったエヴァはパニックを起こし雪山へ。
追いかける元カノ、そして思わず元カノを突き飛ばしてしまうエヴァ。
運悪く元カノは崖から転落。

最終的には元カノはそのまま病院に運ばれるも死亡。
人間に危害を加えたアンドロイドは破棄しないといけない、という初耳のルールが最後に急に出てきてエヴァを破棄することに。
アレックスの恩師が責任取って破棄すると言うが、アレックスが自分で片をつけるってことになってエヴァの記憶を抹消。

とっても悲しい話なんだけど、なんだかなぁ・・・って感情だけが残って映画は終了。

そもそも今回の事件はあきらかに事故で、エヴァには情状酌量の余地は大いにありまくりなのに全く考慮されていない、というか検証すらされていない。
父親役をしていた兄貴がこの件丸投げなのも納得いかない。
そして何よりアレックスがまったくエヴァを守ろうともせず破棄を受け入れてんのも全然納得いかない。
これだとエヴァを守ることよりも、大好きな元カノを殺された悲しみや怒りが勝ってしまったようにしか見えないのですが。

そんな感じで何とも中途半端な悲しさだけが残りましたよ。

 

総評

話の内容は微妙でしたが、何と言ってもエヴァ役のクラウディア・ベガの大物感がとにかく凄かった!
このまま順調にキャリアを積んでほしい、なんて思ってみたもののその後そんなに映画に出てないみたい。

あとはお手伝いアンドロイド・マックスの感情レベルの変更シーンとか意外と斬新だったし、アンドロイドが白目むいてぶっ倒れてるのとか気持ち悪くてよかった。

惜しむらくはラストに向けての展開、もっと何とか出来ただろ!ってとこでした。
なんとも惜しい一本になってしまいましたよ。

 

『EVA<エヴァ>』は、U-NEXTで配信中ですよ~

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