『ガール・オン・ザ・トレイン』ネタバレあり感想|この手の映画は真相が分かった途端に・・・

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レイチェル 2021年に観た旧作
(C)Universal Pictures
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新作映画『AVA エヴァ』鑑賞前に、テイト・テイラー監督の過去作を観て予習しておこうシリーズの一環として観ました。

というわけで、新ブログ開設1本目は『ガール・オン・ザ・トレイン』です!

 

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『ガール・オン・ザ・トレイン』の概要

「プラダを着た悪魔」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエミリー・ブラント主演で、世界中でベストセラーとなった同名のミステリー小説を映画化。監督は、「ヘルプ 心がつなぐストーリー」のテイト・テイラー。夫と離婚したレイチェルは、毎朝通勤電車の窓から見える、見ず知らずの「理想の夫婦」の姿に、別れた夫との幸せだった日々を重ねていた。ある朝、通勤電車の窓からレイチェルの目に飛び込んできたのは、「理想の夫婦」の妻の不倫現場だった。そして、その女性は間もなく死体となって発見され、唯一の目撃者として、レイチェルに周囲から疑惑の目が向けられてしまう。主人公レイチェルをブラントが演じ、「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」のレベッカ・ファーガソン、「マグニフィセント・セブン」のヘイリー・ベネット、「ドラキュラZERO」のルーク・エバンスらが出演。

2016年製作/105分/PG12/アメリカ
原題:The Girl on the Train
配給:東宝東和

引用元:映画.com

 

監督:テイト・テイラー
製作:マーク・プラット
製作総指揮:セリア・コスタス、ジャレッド・ルボフ
原作:ポーラ・ホーキンズ
脚本:エリン・クレシダ・ウィルソン
撮影:シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
美術:ケビン・トンプソン
衣装:ミッシェル・マットランド、アン・ロス
編集:マイケル・マカスカー
音楽:ダニー・エルフマン
音楽監修:ジョナサン・カープ

出演:エミリー・ブラント、レベッカ・ファーガソン、ヘイリー・ベネット、ジャスティン・セロー、ルーク・エバンス、アリソン・ジャネイ、エドガー・ラミレス、リサ・クドロー

 

予告編はこちら↓

 

個人的評価:73点

 

ここから感想文(ネタバレ注意!)

『ガール・オン・ザ・トレイン』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!

 

信用できない語り部

レイチェル
(C)Universal Pictures

まずはザックリとストーリーを。

主人公レイチェルは子供ができない悲しみから酒に溺れ、挙句夫トムの不倫が発覚して離婚。
その後も酒に逃げ続けるレイチェルは仕事もクビになり、日々電車に乗り続けてはトムの家(不倫相手と再婚)を電車内から覗き見る生活を送る。
アル中になって完全に精神がぶっ壊れている。
ある日トムの家の隣人に「これこそが私がなりたかった完璧な理想の夫婦」を発見。
その妻メガンに特別な感情に抱くようになったレイチェルは、トムの家の覗き見を続けつつ、メガンの幸せな生活を覗き見ながら心のバランスを何とか保っていた。(とっくにバランスは崩れ切っているが)
そんなある日、いつものように電車からメガンの家を見ると、なんとメガンが知らない男とキスをしているではないか!
「なぜ幸せを壊そうとするのか!」と憤慨するレイチェル。
その晩バーで泥酔し酔った勢いで「あの女の頭を打ち付けてやる!」とメガンの家のある駅で下車。
メガンらしき人物の後をつけ「このアバズレが!」と叫んだところで記憶が飛びます。
朝目が覚めると服に血がついて、腕はアザだらけ。
何が起きたか全く覚えていないけど、何かやらかしたのは確か。
そしてその日、メガンが突然行方不明になったというニュースが。
自分は何かやらかしてしまったのか・・・

てな感じの映画です。

この手の、語ってる本人が信用できない、自分が狂ってるのかそれとも狂ってるのは世界なのかみたいな映画って、とにかく何を信じていいのか分からない、全てが不審で不安な状態が超面白いわけであって。
この映画もその点では超面白かったです。

でも総じてこの手の映画に言えることは、真相が分かった途端に急激に面白くなくなってしまうということ。
面白くなくなるというか、割とどうでもよくなってしまうというか。
「そいつが犯人だったのかー!」って驚きも無くは無いけど、それ以上に何を信じていいのか分からない狂った世界が急に普通の世界に戻ってしまうつまらなさの方が勝ってしまうんです。

『ガール・オン・ザ・トレイン』も、まさにそんな映画でした。

 

エミリー・ブラント好演

スコット
(C)Universal Pictures

映画全体の感想はそんな感じですが、良かったところも。

何より主演のエミリー・ブラントが素晴らしすぎる!
こいつなら何やらかすか分からない的な危うさプンプン漂ってましたし、リアルに病んでしまった人の感じが出まくりでした。
僕の中では『ボーダーライン』の印象が強かったんだけど、それとは全く別人。
街中で踊りながら泣きながらの狂ったシーンは良かったです。

何気にルーク・エバンスのDV夫の説得力もばっちりハマってる感じが。

後はラストの、瀕死のトムに追い打ちコルク抜きグリグリは最高でした!

 

不満だったのは、レイチェルとアナの昨日の敵は今日の友的な熱い展開を期待したら、そこはわりとさらっと流されたのが残念だったこと。

そのくせ最後の最後「私たち3人の絆は永遠」とかって急に言い出すけど、メガンはそういうのとはまた違うような気がして全くピンとこなかったところぐらいですかね。

 

総評

アナ&トム
(C)Universal Pictures

「この手の映画は総じて真相が分かった途端に面白くなくなる」なんて書きましたが、面白いミステリーやサスペンスってそういうところも上手くできていて、単に上手く行ってないから面白くなくなるだけなのではないかっていう気もしてきました。

そんな感じです!

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