映画『メランコリック』ネタバレあり感想|よし、やっちまおう!

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メランコリック 2021年に観た旧作
(C)One Goose
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Amazonプライムビデオで配信が開始された映画『メランコリック』観ました。

和製ノワール&オフビートコメディで、変わった映画なんだけどちょっと忘れがたい超最高な映画だったので、そんな感じの感想を書いていきます!

 

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『メランコリック』の概要

深夜に殺人が行われる銭湯を舞台に、ひょんなことから人生が大きく動き出してしまう人々の人間模様を、サプライズ満載の変幻自在なストーリー展開で描いたサスペンスコメディ。名門大学を卒業後、アルバイトを転々とし、うだつの上がらない生活を送っていた和彦。ある日、偶然訪れた銭湯で高校時代の同級生・百合と再会した彼は、そこで一緒に働かせてもらうことに。やがて和彦は、その銭湯が閉店後の深夜に浴場を「人を殺す場所」として貸し出していることを知る。さらに、同僚の松本が殺し屋であることが明らかになり……。新人監督・田中征爾の長編デビュー作で、第31回東京国際映画祭「日本映画スプラッシュ」部門で監督賞を受賞(武正晴監督の「銃」と同時受賞)。和彦役の皆川暢二、松本役の磯崎義知、田中監督による映画製作ユニット「One Goose」の映画製作第1弾作品。

2018年製作/114分/G/日本
配給:アップリンク、神宮前プロデュース、One Goose

引用元:映画.com

監督:田中征爾
脚本:田中征爾
プロデューサー:皆川暢二
撮影:高橋亮
録音:宋晋瑞、でまちさき、衛藤なな
特殊メイク:新田目珠里麻
編集:田中征爾
助監督:蒲池貴範
TAディレクター:磯崎義知
スチール撮影:タカハシアキラ
製作補助:羽賀奈美、林彬、汐谷恭一

出演:皆川暢二、磯崎義知、吉田芽吹、羽田真、矢田政伸、浜谷康幸、ステファニー・アリエン、大久保裕太、山下ケイジ、新海ひろ子、蒲池貴範

 

予告編はこちら↓

 

ここから感想文(ネタバレ注意!)

『メランコリック』を観た僕の感想をザックリ書いていきますが、この先ネタバレにも触れるので何も情報を入れずに映画を観たいという方は、まず先に映画を観てから読んでください!

 

ほっこりと不吉

銭湯
(C)One Goose

「深夜に殺人が行なわれる銭湯」っていう設定からして、すでに面白そう。
しかもそれだけ聞くと、凄惨で超ヘビーで最終的には良くないことが起こるんでしょうねぇなんて身構えて観てしまうもの。
個人的にはそういう映画は大好物なんですけど、この映画は最終的には思っていたのとは全然違う方向に着地して、そんでもってそれがまためちゃくちゃ良いんです。

とにかく観ている間は、スーパーキュートな彼女・百合や、信じられないぐらいほんわかしているご両親なんかが巻き込まれてしまうのではないかと想像し、勝手に胸が張り裂けそうになっていたんですけど。
巻き込まれるどころか、悪の元凶・田中&裏切者・東をぶっ殺し、撃たれてしまった殺し屋・松本は主人公和彦の実家で看病して復活。
家族の温かみを初めて知った松本が「今まで食ったうどんの中で一番うまかったっス」とか言うめちゃくちゃハートウォーミングな展開に。

最悪なラストを迎えそうな感じをビンビンに出しておきながら、まさかの全部上手く行って超ハッピーなラストを迎えて心がほっこりするという。

が、しかし。
この映画が僕の中で忘れ難く最高なものになったのは、それでもやはり超嫌な予感だけは残して終わっていくというところ。

銭湯で4人で団欒するラストシーン。
一見めちゃくちゃ幸せそうに見えるし、実際完璧なほどに幸せな瞬間でもあるし、そこに被さる和彦のナレーションもめちゃくちゃ良いことをいっているんだけど。
でもその反面、これが一生続くわけではないことを示唆しているし、そもそもヤクザを殺してそのあと何もないなんてあり得ないわけだし、そして何より最後の最後、和彦の満面の笑顔のストップモーションで終わるという得も言われぬ不吉さで幕を閉じるというラスト。

めちゃくちゃほっこりした温かい気持ちと、決して拭えない嫌な予感が混在するという、何とも言えない余韻に浸らせてくれた『メランコリック』はやはり最高なのです。

嫌でもしばらくこの映画のこと考えちゃうよ!

 

あとは出てくる役者がみんな最高ってことですね。

特に松本は、映画観終わる頃にこんなに大好きになるなんて!ってビックリ。
百合は最初から大好き!

そんでもってサスペンス・コメディってだけあって、めちゃくちゃ笑えます。

大した覚悟もなく超ヤバイ仕事に手を出してしまった和彦が、松本に現実を突きつけられる車内でのシーン、「よし、やっちまおう」で爆笑。
撃たれた松本を実家で看病した後、お父さんが「お風呂屋さんの仕事も結構危ないんですねぇ」で爆笑。

 

あとは設定のわりにはグロ描写とかバイオレンス描写とかは意外と出てこないんだけど、アクションシーンはめちゃくちゃカッコいいです!

 

そんな感じで、なかなか味わえない余韻を残してくれた『メランコリック』。
忘れがたい1本になりました。
今後の「One Goose」にも超期待!!

 

個人的評価:97点

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